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【書評】『AIとコミュニケーションする技術』 なんとなく使っていたAIの"解像度"を爆上げしてくれた一冊

はじめに

毎日開発業務で生成AIを使用していますが、AIについて断片的な知識しか持っておらず、網羅的に正確な情報をインプットしなければと、危機感を持ったのでこちらの本を読みました。

book.impress.co.jp

本の感想

この本は全部で以下の章構成になっていました。

  • prologue ► 生成AIの現在地図
  • chapter 1 ► 40のキーワードでひもとく生成 AI
  • chapter 2 ► 生成 AI に伝わるプロンプトの書き方
  • chapter 3 ► 生成 AI のポテンシャルを引き出すプロンプトの使い方
  • chapter 4 ► プロンプトエンジニアリングの基礎
  • chapter 5 ► 生成 AI のビジネス活用ナレッジ
  • chapter 6 ► 進化し続けるテクノロジーと AI リテラシー

以下各chapter毎の感想を簡単にまとめます。

prologue ► 生成AIの現在地図

AIの起源、これまでのAIブームの解説がありました。AIの概念自体は1940年代後半に誕生したと知って大変驚きました。その後数回のブームが訪れるわけですが、まさに今、これまでのブームを遥かに凌駕する革命的ブームが訪れており、時代の転換点にまさしく生きているのだと実感しました。

chapter 1 ► 40のキーワードでひもとく生成 AI

AIに関連する40の重要なキーワードを解説するチャプターでした。端的に非常にためになりました。最初の方は基礎的で知っているキーワードもあったのですが、正直半分以上は知らない、もしくは聞いたことがあるかどうかレベルの単語でした。

これらのキーワードは今後ますます前提知識になると思いますので、知っているキーワードは改めて正確に復習ができましたし、知らないキーワードはインプットできて良かったです。

chapter 2 ► 生成 AI に伝わるプロンプトの書き方

AIに渡す指示(プロンプト)をデザインする手法を学べるチャプターでした。プロンプトでは一貫性のある言葉を使うことの重要性を知りました。なんとなく生成AIを使用していると、同じ物を指しているのに次の指示では別の言葉を使ってしまったりしているな、と普段の自分の使い方を振り返りました。

また、目的を明確に説明するというのも、基本的なテクニックではありますが、自分は何を知りたいからこの依頼をしているのか、指示する前に一瞬立ち止まって、目的を明瞭に伝えているか再考することで、「よい回答」を引き出せる確率が上がると思いました。

また、やっぱり英語でやり取りすると日本語に翻訳しないぶん、大幅にトークンを節約できるのですね…英語だと自分の情報処理に時間がかかってしまうので日本語でやり取りをしていますが、時間に余裕がある時は勉強も兼ねて積極的に英語を使いたいです。

chapter 3 ► 生成 AI のポテンシャルを引き出すプロンプトの使い方

生成AIの主要スキル、活用方法の大きな軸についてまとまっていて良かったです。生成AIは何が得意でどうビジネスに活かすことができるのか、改めて整理することができました。人格の再現は自分ではあまりやったことがありませんでした。

AIに特定の人格に成りきらせるのは、面接練習などに活用できそうで面白いなと思いました。

chapter 4 ► プロンプトエンジニアリングの基礎

プロンプトエンジニアリングの実践的な構文や手法を学ぶことができて非常にためになりました。例えば文章要約のタスクを一回の指示で一気に行わせるのではなく、まず文章中の重要と考えられるキーワードを抽出させてから、それを利用して要約をさせると精度が良くなるとありました。(方向性刺激プロンプティング)

ひとつステップを踏ませたり、少数の例示を複数提供したり、こちらの手間をひとつ増やすだけで回答精度が良くなるということは前提知識として頭に入れておこうと改めて思いました。

chapter 5 ► 生成 AI のビジネス活用ナレッジ

ビジネスに応用するうえで、前提となる概念や生成AIの正確な理解を解説したチャプターでした。AIモデルの選定や生成結果の評価手法、さらにセキュリティリスクや生成物の著作権等の法的な説明もあって良かったです。

便利な生成AIを今後安全に使用していくためのナレッジ、リテラシーがまとまっていて勉強になりました。

chapter 6 ► 進化し続けるテクノロジーと AI リテラシー

生成AIを活用していくためのユーザー自身のマインドセットやスキルを解説したチャプターでした。エンジニアへの影響については、生成AIの力によってプロジェクトのリリースが短縮されることになれば、次の現場で新たな体験をするサイクルが早くなる可能性があるとありました。

確かに、エンジニアにとっては、ワクワクできて成長もできる開発体験をどれだけ積めるかはキャリア形成のために重要だと思うので、その観点はとても腹落ちしました。

まとめ

ネットには生成AIに関する情報が散乱していますが、逆に体系的に情報をインプットすることが難しいとも言えると思います。この本はAIの基礎知識から具体的なプロンプトテクニック、未来への影響の考察まで幅広く情報が網羅されており、まさに自分が求めていた本でした。

なんとなくわかったような気になっていた生成AIですが、格段に解像度が上がったと思います。週末にサクッと読めるくらいの分量であるのも個人的にはかなり評価が高かったです。読み返しながら日常の業務に活かしていきたいと思います。